丸の内カフェで"PORTUGAL~ARTE E POESIA”開催中!

2011年1月26日(水)に、丸の内カフェ(千代田区丸の内3-3-1 新東京ビルジング1F)で旅と英会話スキルのセミナー”「私だけの旅」をつくる簡単英会話”の講師を勤めさせていただきました♪受講者の皆さんが、ノリノリで発音練習を一緒にやってくださったので、嬉しかったです。
http://www.marunouchicafe.com/seminar/index.html#20110126

2010年6月1日(火)~14日(月)に丸の内カフェにて、ポルトガルで描いてきた水彩画風景を展示。おかげさまで沢山の方にご来場・ご鑑賞頂きました。ありがとうございます♪

(日本ポルトガル通商修好条約締結150周年記念イベントです↓)

http://www.marunouchicafe.com/gallery/index.html#20106130

December 25, 2010

Sicilia 2010 Giorno 5 -- シチリア冒険記(6)













Because we were really in love with the beautiful resort town Taormina, we decided to stay there as long as we can... before we left for Palermo; the final destination of this tour. Besides, we could hardly leave here without eating the World Famous Spaghetti with Sea Urchin source.

<Giorno 5: グランブルーの世界でウニスパを堪能して夕刻、パレルモへ>目が覚めると真っ青な空!昨夜あんなにお腹いっぱいだったのに、ぐっすり眠ってすっかり消化してしまったようです。海とエトナ山が望める朝食ルームに行くと、焼き立てパンとキッシュの良い香りが・・・。南イタリアでは朝甘いものを食べる習慣らしく、パレルモでもラグーサのホテルでも甘いモノが充実していたのですが、このホテルはアメリカ人が多いからか、ベーコンや卵も充実しています。でももちろん、甘いものもこーんなに充実。パンやハム、卵のテーブルとは別に「甘いものテーブル」があって、朝からこんなに魅惑的にアピール・・・危険すぎます。本当は全部食べたいところですが、お昼のことも考えて抑え気味に・・・(でも結局、キッシュとケーキの両方少しずつ食べちゃいました♪)。律ちゃん曰く「このホテルには連泊して、全種類制覇したいね」とのこと。私も同感!次にここにきたら3連泊かな。

朝食後は身支度&荷造りして再びタオルミーナのダウンタウンへ。荷物と車はこのままホテルに置いて、夕方出発するまでゆっくりShopping&スケッチ、そしてグルメを堪能です。私は昨夕から気になっていた名物カフェ「Wunderbar」前にある美しい階段をスケッチする事にしました。その間に律ちゃんはお買い物です。特等席に陣取ってカプチーノを注文してスケッチブックを開くと、店員さんはウインクして「ごゆっくり」と放っておいてくれました。

「どうMINAちゃん?あ、随分描けたねー」

40分ぐらいして律ちゃんが戻って来て撮ってくれたのがこの1枚。仕上げまであともう15分ぐらいかな・・・。律ちゃんも隣りに座って乾いた喉を冷たいレモネードで潤します。絵が仕上がったので、風景と一緒に写真を撮ってもらいました。すると店員さんも絵を見にやってきます。

「ちょっと借りてもいいですか?」と私のスケッチブックを手に、店内をあちこち回っています。どうやら少し離れた席のお客様もずっと私の絵が気になっていたらしく、絵を見ると次々に「Beautiful!」とか言いながら手を振ってくれます。すると絵と一緒に店員さんが「記念にどうぞ」と全く同じ構図で印刷されたお店の絵葉書をくれました。嬉しいな♪

食後は商店街をメッシーナ門方向に歩き、グリークシアターの横からケーブルカーでビーチへ。ホテルの人お薦めのレストラン「Barcaiolo」に向かいます。まさに映画「グラン・ブルー」の世界そのままの雰囲気で、やはりここでも名物のシーフードを注文します。

恐々お店の人に「今日、ウニは?」と聞くと「もちろん、ありますよ!」と嬉しいお答え。魚介のサラダを前菜に頼み、二人でそれぞれ待望のウニ・スパゲッティーを一皿ずつ注文しました。

魚介のサラダは・・・予想していたのとちょっと違ったのですが、間違いなく「海の幸」が満載。あっさりしていてとても美味しいです。そしていよいよ真打「ウニのパスタ」が登場!イタリア語でウニは「Ricci di Mare」なのですが、まさに名前通りのリッチでとろける味わい・・・美味しくて気絶しそうです。私が作るウニパスタはトマトベースなのですが、このレストランではバターベースのようで、本当に濃厚なのでした。

優雅なランチを終えて時計を見ると・・・そろそろホテルに戻る時間です。タオルミーナからパレルモまでは3時間のドライブなので、3時過ぎには出発しないと・・・。本当はここタオルミーナにもう1泊したいところなのですが、律ちゃんのチュニジア帰国便が翌日のお昼なので、今夜はパレルモまで戻らないといけないのです。タクシーでホテルに戻ると、荷物は全て車に積まれた状態でスタンバイしてありました。本当、至れり尽くせりの宿・・・。

お別れを告げていざ、パレルモへ。カーナビも英語モードなので、今度は自分で今夜の宿のアドレスを入力できます。メッシーナ経由でイタリア半島を右に見ながら、海沿いの道をひたすら走ります。パレルモに近づくにつれて道も渋滞しましたが、ちょうど3時間ぐらいでパレルモ市内に到着。順調です。しかしここからが実は本番。パレルモ市内の道は一方通行が多い上、狭い路上には両脇に車がびっしり停まっているのです。

パレルモ中央駅をかすめつつ、港沿いの道を行くかと思いきや、カーナビはその手前の一通に誘います。仕方なく狭い道に入って徐行しながら走っていると「バシっ!」っと大きな音が。驚いた律ちゃんが声を挙げています。今度は一体何が?

--次回に続く。

December 21, 2010

SIcilia 2010 Giorno 4-II シチリア冒険記(5)





Finally, Ritsuko and I are ready for driving up to Taormina, the world Famous Sicilian resort city. Heading toward Mt. Etna and beautiful ocean, our adventurous tour in Sicily continues...
The GPS, too, now speaks English, so we are much confident with driving the beautiful island.







懸案だったパンクタイヤの交換を無事に済ませ、いざタオルミーナへ。イタリア国内のみならず、海外でも屈指の美しさを誇る風光明媚なリゾート地に出発!です。自動車修理工場の会計担当、フランチェスコにカーナビの入力設定を英語に切り替えてもらったので、道案内も楽々です。お天気も良いし、時速120kmで高速を飛ばせば、2-3時間で到着できるはず♪ なので、お昼はタオルミーナで我慢することにしました。
 
格調高いQueen's Englishで誘うカーナビの指示に従いながら、順調にカターニャ/メッシーナ方面に走ります。

MINA「律ちゃん、このカーナビの英語は違うねー。『プリペアー』じゃなくて『プリパァアー』だって」
律ちゃん「ホントだ!やっぱりベンツのカーナビとなると、違うね」
MINA「昔、ダイアナ妃がスピーチしているのをTVで観たんだけど、児童福祉のお話をしてたのね。それで、話の途中で何度も『チャイルド・キャー』って言ってるんで、一体何の事かとおもったら『Child care』だったよ」
律ちゃん「あはは・・・」
他愛ない会話をしながらご機嫌のドライブを続けていると、車内にいきなり「ポーン」と不穏な電子音が鳴り響きました。な・・・何事?恐る恐るインディケーターを覗き込むと「例のメッセージ」が表示されています。何で?今、タイヤ交換したばかりなのに!まさか、また別のタイヤがパンクしたとか?
えぇーっ、まさかそんなぁ!!
 
運転していて何の違和感もないので、不思議に思いつつも次のサービスエリアに立ち寄ってタイヤの状態をチェックすることにしました。車を停めておそるおそるタイヤを覗き込むと・・・?
異常なし・・・。

どのタイヤにも空気がパンパンに入っています。もしかしたら、ベンツはタイヤが新品ではなく中古だったことに気付いてご機嫌斜めなのでしょうか・・・?

とりあえずサービスエリアのコンビニで水を買って、エンジンを再スタートさせると、何事も無く走り出しました。何で警告が出たのか謎ですが、ひと安心です。ところが、30kmぐらい走ったところで、再び「ポーン」と警告音とメッセージが出て来ました。走行感覚に変化は無いので、とりあえずハンドルにある「OK」のボタンを押すと、ベンツは静かになってインディケーター画面も再び通常表示に戻りました。さっきもそうでしたが、走り出して30kmになるとあの警告が出るみたいです・・・いずれにせよ、謎です。

お昼を少し回ったところで、シチリア第二の都市カターニヤの入り口に差し掛かりました。右手には海岸線が、左手には活火山であるエトナ山が見えて来ました。いよいよ、海辺の町への入り口に近づいて来た気配です。カーナビの指示通り快走していると、高速を降りてカターニア方面への道に入った途端、「工事中なので迂回」のサインと共に道が閉鎖されちゃってます。仕方なく、迂回の方向に行くと、混乱したカーナビがQueen's Englishで行けない道へと必死に誘導しようとしています。海沿いの道に向かっていたはずが、迂回路はひたすらエトナ山の方向に誘います。

不安になりながら郊外の寂しい下道を5キロ程走り、今度は右折。エトナ山を再び左に見ながら北に2-3キロ走ったところで、ようやく「メッシーナ方面こちら」の案内を見つけました。混乱して訳の分からない誘導(そんな時でも美しいQueen's English)をするカーナビは無視しながら、「メッシーナ方面こちら」を信じて更に10分ぐらい走ったところでようやく再び高速道路に乗れました。さっき迂回させられた所とほとんど景色が変わらないような気もしますが・・・とりあえずこちらで良いようです。

迂回したせいもありますが、カターニヤは予想以上に大きな町で、タオルミーナへの道のりは思っていたより遠かったのでした。

ようやくカターニヤの街を抜けたので、遅れを取り戻すべく、時速120キロぐらいで飛ばしながら北上を続けると、30分ぐらいでタオルミーナ方面の下道に下りるサインが見えて来ました。海に突き出た山沿いの道をクネクネ曲がりながら街に下りて行きます。下道に下りてから5分ぐらいでタオルミーナ駅にぶつかり、そこからは再び海沿いの上り坂を行きます。すると程なくしてタオルミーナのダウンタウンの入り口「Porta Messina(メッシーナ門)」が見えて来ました。

急坂を登ってメッシーナ門を右折して、さらに細い山道を登っていきます。双方向の道なので、カーブ毎に対向車をやり過ごしながらゆっくり進んで行きます。通り名が「Via Leonardo da Vinci」と、今夜泊まるホテルの所在地と同じ名前になったので、この通り沿いに目的地がありそうです。
カーナビは近くまで来たと認識してさっさと案内を終了してしまったので、番地を見ながらゆっくり進むと・・・あれ?ホテルの番地を飛ばしちゃった???広い場所でUターンして坂道をもう一度下ってみますが、ホテルの看板はありません。車を停めてGoogle Street Viewでプリントアウトしておいた分岐点の写真などと見比べていると・・・どうやらホテルはまだまだこの山道の上の方みたいです。もう一度方向転換して山道を登ります。すると、山の上に「Hotel Villa Ducale」と壁に書かれた黄色い館風の建物が!

律ちゃん「MINAちゃん!あったよ!あそこだよ!!」

ホテルの駐車場に車を停めると、中から従業員の人たちが出てきました。まだチェックインの時間まで1時間近くあったのでMINA「Are we early?」と聞くと、従業員の男性は「No! You are late! Please come down. Leave your car and your lagguage, there.(遅いぐらいですよ。荷物と車はそのままで良いですから、こちらにいらしてください)」と、海の見えるテラスに降りてくるように誘われました。

タオルミーナの中心部と海、エトナ山が一望できる絶景のロビーでチェックイン手続きを済ますと、Welcome Drinkのシャンパンが出てきました。緊張が解けて疲れがドッと出てしまったのと、余りの絶景にその場から動けなくなってしまい、ダウンタウンに出掛けて・・・と思っていたランチはそのままホテルのロビーで頂くことにしました。

焼きたてのパンや「つきだし」の黒オリーブや卵焼きの美味しいこと!これにサラダとバジルソースのニョッキをオーダーして二人で半分ずつ食べました。ちょっと抑え目にしたのは、夕飯を美味しく頂くためです。余りに美しい景色だったので、ご飯を食べながら、ロビーのソファでも早速1枚描いてみました。エトナ山頂は雲で隠れてしまっていますが、海は青空を映してさらに色濃く輝いています。ホテルの方の説明によると、通常朝方にはエトナ山の全景が見えるとのこと。明日の朝食にお会いできるのを楽しみに待つことにしましょう。

ロビーは私たちの他には、アメリカ人と思われる英語を話す4-5人ずつのグループが2組。その中にいたニュージャージー州から来ていたご夫婦に話しかけられたので、律ちゃんはチュニス、私は東京から来たと言うと、二人はちょっと怪訝顔。アメリカでの学生時代からの親友であること、今はそれぞれの仕事の赴任地が違うけれど、夏休みを一緒に過ごすためにパレルモで待ち合わせてここまで来たことを説明すると、学校を聞かれました。

「Berkeley?あぁ、オバマ大統領を『応援していた』人たちね」とニヤリとしながら一言。「今だって応援してますよ」と笑うと、ご夫婦は「と言ってもねぇ・・・。彼だけが悪いわけじゃないけれど、どうにもならない。今の経済状況は悪化の一途だよ」と米政治の現状を簡潔に説明・・・。NJも民主党基盤が強かったはずですが・・・支持率40%台ってこういうことなのね。

そのご夫婦に、自分たちのレンタカーが借りたその日にパンクした事を話すと、今度はレンタカー会社の名前を聞かれました。すると、彼らのレンタカー会社も同じだった事が判明。奥様は「私たちの車も予約した車種とは違ったから、イタリアの道には大きすぎて運転が大変だったのよ。それに、タイヤだってどれもツルッツルなんだから!」と憤慨している様子。旦那様に「帰り道は気をつけないと私たちのもパンクするかもね」と注意を促しています。・・・ヨーロッパ系の大手ながら、どうやらレンタカーのコンディション管理には問題のある会社らしいことが分かりました。腹は立ったものの、やはりここでも話を分かってくれる人がいて(やっぱりアメリカ人だったけど・・・)溜飲が落ちた気分の私たちだったのでした。

食後はいったん部屋に入ってゆっくりした後、ディナー用に着替えてタオルミーナのダウンタウンに繰り出す事にしました。再びホテルのロビーで従業員の方に夕飯の場所などを相談していると、ホテルのすぐ横にある聖マドンナ・デッラ・ロッカ展望台の大階段をずーーーーっと降りていけば、ダウンタウンの真ん中に出られると教えられました。

ホテルの人からは「往路はボクの足だったら15分ぐらいだけど、写真を撮ったりしながらだと20-25分ぐらいかな。でも、あそこからの眺めは一見の価値はあるから、一度は歩いた方がいいですよ。復路は・・・ご飯を食べてからメッシーナ門でホテルのシャトルバスを待つか、お店から直接タクシーで戻ってくるといいですよ」とのアドバイスを受けました。


言われた通りに歩いて行くと、ホテルを出てすぐに多くの観光雑誌の紙面で見慣れた「タオルミーナ風景」が目の前に飛び込んできました。ここから見た絶景を掲載しているようです。真っ赤に熟れたウチワサボテンの実(柿の様な味がします)が、ブルーの海との見事なコントラストを描いていて、まさに絵葉書そのままの景色です。
 

膝がガタガタになりながら、20分ぐらいかけて大階段を下りてくると、タオルミーナのダウンタウンの目抜き通りVia Corso Umbertoの中ほどに出ました。ちょっと喉が渇いたので、律ちゃんのリクエストでシチリア名物のグラニータ(シャーベット状のカキ氷みたいな飲み物)でひと休みです。

律ちゃんはイチゴ味、私はレモン味を注文。飲み干すと元気になって、早速お洒落な通りでお土産などのショッピング・タイムです。夕陽は島の反対側(エトナ山の向こう側)に沈むので、ラグーサよりも若干早く夜の帳が下ります。ライトアップされた感じも素敵です。



律ちゃんは小さな小路を入った所で見つけたカジュアル・ウエアのセレクトショップでジャケットをお買い上げ。私はパパがほしがっていた「ちょっと格好良くて品質も良いイタリア製のTシャツ」をGETしました。再びウンベルト通りに戻ると、ジュエリーショップがあったのでママへのお土産に何か探すことにしました。お店のマダムはなぜか全く英語を話さないのですが、気さくにイタリア語で色々と話しかけてくれます。私も頑張って、3歳児のイタリア語をフル回転で応戦。ママに似合いそうな紫色のベネチアン・グラスのネックレスをGETしました。

地元食材を扱う、いかにも「乾物屋さん」なお店では、小袋に入ったお土産用の「タオルミーナ風パスタ用・スパイスミックス」なるものを発見。これを職場の同僚や友人たちへのお土産にすることにして、自分の分も含めて12袋お買い上げ!店主ご夫婦はやはり、全く英語を話さなかったのですが、頑張って調理法を聞き出しました。友人たちに手渡す前に、自分でも実際に作ってみてレシピを日本語に翻訳しなくちゃ。

律ちゃんは別のおしゃれな食材店で、イカスミ入りのパスタや調味料をお買い上げ。ショッピングを楽しんでいたらすっかり日も暮れて涼しくなったし・・・お腹も空いてきました。通りにも良い香りが漂っています。広場から降りてきた大階段を見上げると、私たちが泊まっている隣の聖マドンナ・デッラ・ロッカ教会がライトアップされているのが見えました。

時間になったので、ホテルの人が予約しておいてくれた地元で人気のシーフード・レストラン「Maffei's」へ。ウンベルト通りから横の小路の階段を下りたところにある一軒家風の雰囲気のあるお店で、中庭の席に通されました。律ちゃん御所望の「ウニのスパゲッティ」はウニが売り切れてしまっていたので残念ながら食べられませんでしたが、お薦めの新鮮なシーフードを盛り合わせた前菜や、パスタ2種を地元産のワインと一緒に頂きました。

シチリア名物のショートパスタはトマト味で、素揚げしたナスがドーンと載っています。これにお好みでチーズを載せて食べるのですが・・・トマトが甘くて実にやさしい懐かしい味です。もう一種類のパスタは、ツナとトマトと香草、そしてオリーブオイルで和えたさっぱりパスタ。香りが素晴らしいです。

お腹がいっぱいになってしまったので、メインはスキップして、デザートはセミフレッドを1つだけ頼んで二人で半分個。ほろ酔いになっていたのでお店の前までタクシーを呼んでもらって、ホテルに戻ったのでした。朝までは天空の古都にいたことが信じられないぐらい、ラグーサとは全く別世界のタオルミーナ。この海辺のリゾートを明日もたっぷり楽しむことにして長い1日を終えて眠りについたのでした・・・。

December 14, 2010

Sicilia 2010 Giorno 4 -- シチリア冒険記(4)









Ecco mi! Finally, we are leaving for the next destination Taormina, one of the most popular resorts in Italy, from Ragusa. However, before the departure, an important imssion has been left for us...FIXING THE FLAT TIRE! How can we do it? Is it really possible? Here is the story begins...

いよいよイタリア屈指のリゾート地・タオルミーナへ。でもその前に、私たちには重要な「ミッション」が待っているのです。

<Giorno 4:タオルミーナに出発・・・の前にパンクしたタイヤを修理?>

朝ごはんを食べにロビーに下りると、昨日パンクの件を相談したTonyがカウンターで働いていたので、もう一度タイヤ修理工の場所や価格を確認しました。

TONY「大丈夫です。お食事中に、確認の電話を入れておきましょう」
MINA「私のイタリア語ではとても状況を説明できないので・・・」
TONY「ご心配なく。私が話しておきましょう。価格も事前に交渉しておいてあげますよ」

食事後に荷物をまとめて出発の準備をしていると、TONYがベンツをホテルの正面に持ってきておいてくれました。そして地図に「PARISI」と修理工場の名前と電話番号、そしてそこからのタオルミーナへ向かう高速道路への入り口方面も書き込んでくれました。

TONY「この修理工場は私の古い友人のENZOがやっているので安心です。値段も、パンク修理ならおそらく10ユーロ、高くても15ユーロで済むと言っています。なにかあったら、またこのホテルに電話をください。私がここにいます」

旅先で人の優しさにふれると、本当に嬉しいものです。TONYの助けがなければ、私にはタイヤ修理工場を探す事も、状況を説明することも、ましてやボラレないように修理代金の交渉をすることも・・・イタリア語では無理です。

9時にホテルを出発し、さんざん迷って何人もの人に道を尋ねつつ(カーナビついてるのに目的地に入力できなかったので・・・)タイヤ工場に到着したのが9時半過ぎ。私たちのベンツを見ると「話は聞いてるよ」とオーナーのエンゾが出てきました。彼は横浜タイヤのディーラー研修で日本に来たことがあるそうで、かなりの親日派。覚えている限りの片言の日本語で私たちを歓迎してくれました。

実際に修理を担当してくれたのは、エンゾの弟のイヴァン。あっと言う間に専用の機械でタイヤを外すと作業が始まりました。「人生初パンク体験」という律ちゃんは、興味深そうにイヴァンの作業を見守っています。イヴァンは流暢ではありませんが、かなり英語が理解できるようなので、私がパンクに気付いた時の状況を説明しました。すると、手を動かしながら聞いていたイヴァンの声のトーンが変わりました。

IVAN「これは!!・・・これじゃあ修理は無理だな」
MINA「どうして?」
IVAN「これを御覧なさい。このタイヤの状態は酷すぎる・・・」

チューブを外して裸になったタイヤを見て言葉を失いました。見ただけではっきり分かる大きな穴が5-6個開いています。それに、タイヤの溝もツルッツル・・・。とても新車のベンツが履いていたものとは思えません。他の3本のタイヤはどれも新品同様なのに、なぜ?イヴァンも、普通に走っていただけではこんなに酷い事になるとは思えないし、ましてや他の3本のタイヤと状態が異なりすぎるので、誰かが故意にタイヤをすり替えたとしか思えないと首をかしげています。

MINA「修理が出来ないってことは、タイヤを新しく買わないといけないんでしょうか?これが自分の車なら迷わずそうしますけど、レンタカーですし、2日後にはパレルモでレンタカー会社に返すので・・・」
IVAN「事情は分かっています。では、中古タイヤを履いてパレルモまで帰れるようにしてあげましょう。比較的状態の良い中古タイヤがありますから、それをつけてあげましょう。それならタイヤ代30ユーロと作業代の20ユーロで大丈夫ですよ」

新品のタイヤだと1本400ユーロぐらいしてしまうので、迷わず提案を受け入れると、イヴァンが中古タイヤのゲージを測ってくれました。溝はパンクしたタイヤの2倍以上あるので、パレルモまでなら何の心配もないとのこと。念のため、新品のままの後輪タイヤ2本を前輪に履かせてもらい、無事だった前輪タイヤ1本と中古タイヤを後輪に履かせてもらって、空気バランスを調整してもらいました。所要1時間半・・・。

作業終了後、イヴァンが領収書と彼の名刺をくれました。

IVAN「返却時にこれをレンタカーオフィスに提出してください。何かあれば、会計係で甥っ子(Enzoの息子)のFrancescoが対応しますから。修理費、返ってくるといいね」

オフィスの奥にいたフランチェスコが表に出てきたので、彼にもうひとつだけお願いしてみることにしました。

MINA「あの・・・このカーナビなんですけど、今夜の宿の行き先を入力してもらえませんか?」

プリントアウトしたタオルミーナのホテルの住所を見せて、Francescoにカーナビを設定してもらいます。ついでに、イタリア語モードをEnglishモードに変更してもらい、タイヤも履き替えて「いよいよ!」タオルミーナへ出発です。

・・・と思ったけど、余りにも長くなってしまったので、タオルミーナへのお話は、次回に続くのでした♪

December 2, 2010

Sicily 2010 Giorno 3--シチリア冒険記(3)




Finally, me and Ritsuko are in Ragusa Ibla, the baroque city in the mountains. Having my sketch book and watercolors, as well as the post card sent by Eric, we walked around the old city for panoramic views.

Needless to say, we also enjoyed local foods, such as dishes spiced by chocolates! Everything is so charming in this supernal baroque city.

<Giorno 3:終日ラグーサ・イブラでお散歩&スケッチ&グルメ>朝目覚めると、窓から見える山々の中腹には雲がたなびいています。街中も霧が晴れつつある中、オレンジ色の街灯が朝陽を浴びながらも自らも光りを放って何とも幻想的な景色です。今日は何とかお天気が持ちそうなので、念願のスケッチが出来そうです。

昨夜あんなに食べたのに、朝食もしっかり取って9時過ぎにはホテルを出発。とりあえず小さな街の中心(で一番高いところにある)Duomo広場を目指します。威風堂々と坂道の上にすっとそびえるDuomoを今回の旅の1枚目のスケッチとして描く事にしました。カフェが開くのを待って一番良い場所を陣取り、カプチーノを注文して絵を描き始めました。

私がスケッチをしている間(アウトライン→着色の仕上げまでで1枚=1時間がメド)、律ちゃんは周辺のお店やレストランをチェックしているようです。ブレックファースト・ルームで、耳慣れたAmerican Englishを話す中年ご夫婦がいたので話しかけたら、果たしてオレゴン州ポートランド近くから1週間の予定でこの街に滞在していらっしゃる方でした。この天空の古都に連泊しつつ、ビーチや周辺の街、ワイナリー探訪を楽しんでいらっしゃるとのことで、この街のお薦めレストランも2店教えてくれたのです。

そしてこれが、今回のシチリア旅行、そしてこの憧れの街ラグーサ・イブラでの1枚目のスケッチ。いつでも最初の1枚は、旅の高揚が高まる中、その土地の空気感や色調、自分が持ち込んだペンの走り具合などを確かめながらなので、興奮と緊張が入り混じった感じで描くのですが、この絵も程よい緊張感の中で我ながら上々の出来栄え。いつも「MINAさん、人物は描かないの?」といわれるのですが(だって人間は建物と違って、私が絵を描いている間その場にじっとしている訳ではないから・・・)、今回はちょうど隣りのテーブルに中年カップルが座っていたので、そのアウトラインを先に書き込んでおいて、人物入りで仕上げました。私、景色や静物だけでなく人物もちゃんと描けるんです♪

絵を描いているとだんだんと雲が低くなってきて時折小雨が降るように・・・。肌寒くなってきたので、上着を取りに一度ホテルに戻ることにしました。絵葉書の場所は街の反対側の山の上にあるので、傘と上着は必需品になりそうです。

Ericからもらった絵葉書をお店やホテルの人に見せて「ここに行きたい」と道順を尋ねると、宿泊しているホテル「Locanda Don Serafino Romantik Hotel」から程近い広場の横にある大階段(Scale)を登り切った上にある教会の横がこの場所だと教えてくれました。

いざ、憧れの地に出発!5分ぐらい細い急階段を登り続けていると、普段チュニスでは車での移動が多い律ちゃんは「膝が・・・」と早くもお疲れ気味。普段から歩いているけど、私だって息が上がってきました。なので、若干遠回りにはなりますが、階段ばかりが続く道を避けて、住宅の間を縫うように走る車道も少し歩いてみることに。

ところがこれが失敗の始まり・・・。目的地の方向から外れてしまい、そのまま20分ぐらい歩き続けたために、私たちは目的地より大幅に歩きすぎてしまったようです。

お腹も空いてきたので「憧れスポット」に向かう前に、とりあえずカフェにでも入って軽くランチでも・・・と思って歩いていると、古いお屋敷の中庭の中からスーツを着た男性が出てきて「こちらでランチを召し上がって行きませんか?」と声を掛けられました。お屋敷と思っていた建物は実は5ッ星ホテルで、その中には当然ながらレストランもあるようなのです。

「私たち、こんな格好ですが、大丈夫ですか?」
「もちろんです、どうぞこちらへ」

赤絨毯が敷かれた階段を上がり中に入ると・・・お城のような内装です。でもメニューを見ると、ランチだからなのか思ったよりはぐっとリーズナブル。何を食べようか迷ったので「ここでしか食べられない、ラグーサならではの美味しいお料理が食べたい」と伝えると、黒服のウエイターさんが「それだったら・・・チョコレートを使ったこの前菜はいかがでしょう?」と薦めてくれました。チョコレートは隣り街Modicaの特産品で「意外と思われるでしょうが、非常に美味しいですよ」と言うのでそれを二人でシェアすることにして、あとはトマトソースとアンチョビベースの木の実を使ったパスタ2種を注文しました。

チョコレートを使った前菜は見た目がそのままなのでちょっと驚くのですが、ビターチョコがクリームソースと共に中のダンプリングを優しく包み込んでいて・・・食べた事は無いけれど、何とも奥深くて美味しいのです。

2種のパスタもペロリと平らげた後、ウエイターさんに場所をもう一度確認して、目的地に向かいました。5ツ星レストラン&ホテルから歩く事(戻る事)15分ぐらい歩くと看板が見え、ついに憧れの地に到着!まさに絵葉書そのままの景色が目の前に広がります。ラグーサ・イブラ全体を見下ろせるその大階段の上に腰掛けて、夢にまで見たその風景を描き始めました。

岩山に張り付くように並んだ小さな家々、そしてその頂上にはさっきまでいたDuomoが建っています。ちょっと細かく描き込んでしまったので、1時間をちょっとオーバーしましたが無事に完成!律ちゃんに景色と一緒に写真を撮ってもらいました。逆光だったり、絵が暗くなってしまったり・・・モニターを見ながら雑誌用写真のように何枚も納得するまでポージングを変えて撮影してもらいました。一人旅じゃないからこその贅沢ですが、この写真はまたいずれ個展をする機会があればプロフィール写真に使えそうです。律ちゃん、名カメラマンです♪

絵を描き終えたので、今度は大階段を一気に下まで下りてホテルに戻ることにしました。ホテルの前に来ると・・・昨夜苦労してパーキングしたはずのベンツがありません。ロビーにいた男性従業員に尋ねると「はい、お車は安全な場所に動かしておきました」とのこと。男性は流暢な英語で「明日のご出発の時には、私がこちらに車を持ってきますので、ご心配なく」と説明してくれました。

イタリア人とは思えない流暢な、それでいてヨーロピアン・アクセントの無い英語を話す男性の名前はTony。元米国軍人で、結婚して奥さんの故郷であるこちらで生活することになったそう。そこで、ずっと心配だった「あの事」を相談してみることにしました。私のイタリア語ではとても無理なのですが、英語なら大丈夫です。

MINA「車を動かしてくださったのならお気づきと思いますが、あの車はパンクしてしまって、今スペアを履いているんです。明日、タオルミーナに向かう前に修理したいのですが・・・」
TONY「大丈夫。友人の自動車修理工を紹介しますから、明日こちらを出たら、タオルミーナに行く前に修理してもらえばいいですよ。あとで電話して事情を説明しておきます。値段も、ふっかけられないように交渉しておいてあげますよ」

・・・あぁー良かったぁ!何だか久しぶりに「話がちゃんと通じる人」としっかり意思疎通できて安心しました。レンタカー会社の人も、ホテルやレストランの人たちも一応英語は話すのですが、どこか危なっかしい感じだし、彼らは日常的に使う表現は流暢なものの(マニュアル通りだから?)、ちょっと意表をついた質問をすると「あのーもう少しゆっくり話してください」と言われるか、突拍子もない返事が帰って来て「あぁ、この人たち本当はあまり英語が分かってないな・・・」と思ってイライラしたりハラハラすることの連続だったからです。まさに、ソフィア・コッポラの映画「Lost In Translation」のようなシーンの連続で、晴れないでいたモヤモヤがやっとすっきりした感じでした。

「良かったね~」と話しながら部屋に戻ると、沢山歩いて疲れたのか律ちゃんは暫しお昼寝タイム。私もいったん横になったものの、憧れの場所でスケッチ出来た興奮でなかなか寝付けなかったので、ベランダからもう一枚描いてみました。夕闇に沈みつつある街並みも素敵です。

夜になったので、もういちどDuomo広場方面に歩き、オレゴンのご夫婦が教えてくれたお店のひとつ「イル・バロッコ」に向かいました。昼間律ちゃんがチェックしてくれたところによると、ここだと伝統的なラグーサ料理とピザの両方が楽しめるとの事。

人気店なので20分ぐらい待ちましたが、店内に案内されると、名物の「前菜のビュッフェ」のほか、ラグーサ産チーズをつめたラビオリやシチリア風ショーとパスタ、店名を冠したピザを注文。地元産ワインとともに美味しいラグーサ料理を堪能したのでした。

ラビオリはいわば「イタリア風餃子」。全餃連(全日本餃子愛好家連合会)の「シチリア研修会」もここラグーサ・イブラで併せて開催することにして、事務局長(私のこと!)とマグレブ支部長(律ちゃん)の餃子修行はここイタリアでも続くのでした。本当、今更ながらこの国では何を食べても(餃子でさえも!)実に美味しいのです。