


Needless to say, we also enjoyed local foods, such as dishes spiced by chocolates! Everything is so charming in this supernal baroque city.
<Giorno 3:終日ラグーサ・イブラでお散歩&スケッチ&グルメ>朝目覚めると、窓から見える山々の中腹には雲がたなびいています。街中も霧が晴れつつある中、オレンジ色の街灯が朝陽を浴びながらも自らも光りを放って何とも幻想的な景色です。今日は何とかお天気が持ちそうなので、念願のスケッチが出来そうです。
昨夜あんなに食べたのに、朝食もしっかり取って9時過ぎにはホテルを出発。とりあえず小さな街の中心(で一番高いところにある)Duomo広場を目指します。威風堂々と坂道の上にすっとそびえるDuomoを今回の旅の1枚目のスケッチとして描く事にしました。カフェが開くのを待って一番良い場所を陣取り、カプチーノを注文して絵を描き始めました。
私がスケッチをしている間(アウトライン→着色の仕上げまでで1枚=1時間がメド)、律ちゃんは周辺のお店やレストランをチェックしているようです。ブレックファースト・ルームで、耳慣れたAmerican Englishを話す中年ご夫婦がいたので話しかけたら、果たしてオレゴン州ポートランド近くから1週間の予定でこの街に滞在していらっしゃる方でした。この天空の古都に連泊しつつ、ビーチや周辺の街、ワイナリー探訪を楽しんでいらっしゃるとのことで、この街のお薦めレストランも2店教えてくれたのです。
そしてこれが、今回のシチリア旅行、そしてこの憧れの街ラグーサ・イブラでの1枚目のスケッチ。いつでも最初の1枚は、旅の高揚が高まる中、その土地の空気感や色調、自分が持ち込んだペンの走り具合などを確かめながらなので、興奮と緊張が入り混じった感じで描くのですが、この絵も程よい緊張感の中で我ながら上々の出来栄え。いつも「MINAさん、人物は描かないの?」といわれるのですが(だって人間は建物と違って、私が絵を描いている間その場にじっとしている訳ではないから・・・)、今回はちょうど隣りのテーブルに中年カップルが座っていたので、そのアウトラインを先に書き込んでおいて、人物入りで仕上げました。私、景色や静物だけでなく人物もちゃんと描けるんです♪
絵を描いているとだんだんと雲が低くなってきて時折小雨が降るように・・・。肌寒くなってきたので、上着を取りに一度ホテルに戻ることにしました。絵葉書の場所は街の反対側の山の上にあるので、傘と上着は必需品になりそうです。
Ericからもらった絵葉書をお店やホテルの人に見せて「ここに行きたい」と道順を尋ねると、宿泊しているホテル「Locanda Don Serafino Romantik Hotel」から程近い広場の横にある大階段(Scale)を登り切った上にある教会の横がこの場所だと教えてくれました。
いざ、憧れの地に出発!5分ぐらい細い急階段を登り続けていると、普段チュニスでは車での移動が多い律ちゃんは「膝が・・・」と早くもお疲れ気味。普段から歩いているけど、私だって息が上がってきました。なので、若干遠回りにはなりますが、階段ばかりが続く道を避けて、住宅の間を縫うように走る車道も少し歩いてみることに。
お腹も空いてきたので「憧れスポット」に向かう前に、とりあえずカフェにでも入って軽くランチでも・・・と思って歩いていると、古いお屋敷の中庭の中からスーツを着た男性が出てきて「こちらでランチを召し上がって行きませんか?」と声を掛けられました。お屋敷と思っていた建物は実は5ッ星ホテルで、その中には当然ながらレストランもあるようなのです。
「私たち、こんな格好ですが、大丈夫ですか?」
「もちろんです、どうぞこちらへ」
赤絨毯が敷かれた階段を上がり中に入ると・・・お城のような内装です。でもメニューを見ると、ランチだからなのか思ったよりはぐっとリーズナブル。何を食べようか迷ったので「ここでしか食べられない、ラグーサならではの美味しいお料理が食べたい」と伝えると、黒服のウエイターさんが「それだったら・・・チョコレートを使ったこの前菜はいかがでしょう?」と薦めてくれました。チョコレートは隣り街Modicaの特産品で「意外と思われるでしょうが、非常に美味しいですよ」と言うのでそれを二人でシェアすることにして、あとはトマトソースとアンチョビベースの木の実を使ったパスタ2種を注文しました。
チョコレートを使った前菜は見た目がそのままなのでちょっと驚くのですが、ビターチョコがクリームソースと共に中のダンプリングを優しく包み込んでいて・・・食べた事は無いけれど、何とも奥深くて美味しいのです。
2種のパスタもペロリと平らげた後、ウエイターさんに場所をもう一度確認して、目的地に向かいました。5ツ星レストラン&ホテルから歩く事(戻る事)15分ぐらい歩くと看板が見え、ついに憧れの地に到着!まさに絵葉書そのままの景色が目の前に広がります。ラグーサ・イブラ全体を見下ろせるその大階段の上に腰掛けて、夢にまで見たその風景を描き始めました。
岩山に張り付くように並んだ小さな家々、そしてその頂上にはさっきまでいたDuomoが建っています。ちょっと細かく描き込んでしまったので、1時間をちょっとオーバーしましたが無事に完成!律ちゃんに景色と一緒に写真を撮ってもらいました。逆光だったり、絵が暗くなってしまったり・・・モニターを見ながら雑誌用写真のように何枚も納得するまでポージングを変えて撮影してもらいました。一人旅じゃないからこその贅沢ですが、この写真はまたいずれ個展をする機会があればプロフィール写真に使えそうです。律ちゃん、名カメラマンです♪
絵を描き終えたので、今度は大階段を一気に下まで下りてホテルに戻ることにしました。ホテルの前に来ると・・・昨夜苦労してパーキングしたはずのベンツがありません。ロビーにいた男性従業員に尋ねると「はい、お車は安全な場所に動かしておきました」とのこと。男性は流暢な英語で「明日のご出発の時には、私がこちらに車を持ってきますので、ご心配なく」と説明してくれました。
イタリア人とは思えない流暢な、それでいてヨーロピアン・アクセントの無い英語を話す男性の名前はTony。元米国軍人で、結婚して奥さんの故郷であるこちらで生活することになったそう。そこで、ずっと心配だった「あの事」を相談してみることにしました。私のイタリア語ではとても無理なのですが、英語なら大丈夫です。
MINA「車を動かしてくださったのならお気づきと思いますが、あの車はパンクしてしまって、今スペアを履いているんです。明日、タオルミーナに向かう前に修理したいのですが・・・」
TONY「大丈夫。友人の自動車修理工を紹介しますから、明日こちらを出たら、タオルミーナに行く前に修理してもらえばいいですよ。あとで電話して事情を説明しておきます。値段も、ふっかけられないように交渉しておいてあげますよ」
・・・あぁー良かったぁ!何だか久しぶりに「話がちゃんと通じる人」としっかり意思疎通できて安心しました。レンタカー会社の人も、ホテルやレストランの人たちも一応英語は話すのですが、どこか危なっかしい感じだし、彼らは日常的に使う表現は流暢なものの(マニュアル通りだから?)、ちょっと意表をついた質問をすると「あのーもう少しゆっくり話してください」と言われるか、突拍子もない返事が帰って来て「あぁ、この人たち本当はあまり英語が分かってないな・・・」と思ってイライラしたりハラハラすることの連続だったからです。まさに、ソフィア・コッポラの映画「Lost In Translation」のようなシーンの連続で、晴れないでいたモヤモヤがやっとすっきりした感じでした。
「良かったね~」と話しながら部屋に戻ると、沢山歩いて疲れたのか律ちゃんは暫しお昼寝タイム。私もいったん横になったものの、憧れの場所でスケッチ出来た興奮でなかなか寝付けなかったので、ベランダからもう一枚描いてみました。夕闇に沈みつつある街並みも素敵です。
夜になったので、もういちどDuomo広場方面に歩き、オレゴンのご夫婦が教えてくれたお店のひとつ「イル・バロッコ」に向かいました。昼間律ちゃんがチェックしてくれたところによると、ここだと伝統的なラグーサ料理とピザの両方が楽しめるとの事。
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